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Dear My Star

幸せになろう。 僕らが出逢ったのは、きっとそのためだから。

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みんながポーカーやってるだけ



+++++

「ポーカーやろうぜ」
「えー」
「なんだよその反応」
「いや、だってつまんないもん」
「ばっかやろうギャンブルをつまんないとか!! 折角だしなんか賭けようぜ」
「やだって云ってんのに強行とか。ていうかお金はちょっと」
「俺だってやだよ。じゃあ昼飯とか」
「それならまぁいいけど・・・文句云わないでね」
「は? 運試しのギャンブルだぞ、文句なんか云わねーよ」
「んじゃあ、さすがにふたりじゃつまんないから、みんなも巻き込もう」
「そこは『みんなも呼ぼう』でいいじゃねぇかよ・・・なんか俺らがトラブル起こすみたいでヤダ」
「でも否定も出来ないよね」
「だから余計やなんだよ」


(間)


「ということで集まりましたいつものメンバー」
「ちなみにトキヤと七海と渋谷は用事があって欠席でーす」
「進行はワタクシ各務 とー」
「来栖翔でお届けしまーす」

「お前たちは本当に仲が良いな・・・」
「何、羨ましい? でも翔はあげないよ」
「いらん」
「あげるとかあげないとかいう問題じゃないっていうかそこで聖川も即答とか・・・いや、もういい・・・」
「しょんぼりしてる翔ちゃんも可愛いですね~!」
「シノミー、追い打ちって言葉知ってる?」
「レン、フォローになってないよ・・・」
「つまりみんなどっこいでーす!」
「身も蓋もないこと云うな!!」
「事実じゃん」

「で、みんなポーカーのルールは知ってるな?」
「趣向を変えてインディアンポーカーにしたら絵面的に面白いかもって思ったけど説明めんどくさいから通常のポーカーでいきましょうね」
「本音を云うな」
「ワイルドカードもめんどくさいからなし!」
「あ、ワイルドカードってこの場合ババな」
「ジョーカーとおっしゃい、スタイリッシュに」
「どっちでもおんなじじゃねぇか」
「はーいじゃあディーラーは私と翔が換わりばんこにやるね」
「ちなみにキリがなくなる可能性があるから、一周したら全員コールってことで。本気の運試し!」

「お金をかけるわけにはいかないので、チップの代わりに勝者には最下位が昼食をおごること!」
「えっ」
「何」
「俺、優勝したらレディの寝顔写真もらえるって聞いたんだけど」
「デマです嫌です殴るぞこの色ボケ」
「俺は真衣が会いに来てくれると・・・」
「それは私らの一存じゃどうにもできないなぁっていうか信じるなよ身内・・・」
「僕はピヨちゃんの等身大ぬいぐるみって聞きましたよ~?」
「ああそれならなんとか・・・って、え? 等身大? 等身大ってどんくらいなの? 普通のヒヨコの大きさじゃないの?」
「え、 ちゃんがほっぺにチューしてくれんじゃないの?」
「今すぐほっぺに拳を飛ばしてもいいかしら。っていうか翔あんたねえええええええええ」
「だってこいつら昼飯じゃ動きそうになかったし」
「だからってもうちょっと考えなさいよ! 万が一レンとか音也が勝っちゃったら私最下位じゃなくても罰ゲームじゃないの!!」
ちゃん酷い・・・」
「悲しいね、イッキ・・・俺たちは罰ゲーム扱いだよ」
「そんな目で見ても駄目です」

「恐ろしいデマが広まったようですが、勝者には昼食しか出ません。本当です」
「チッ、これだからは」
「何その謂れのない暴言!? じゃあ代わりに翔の寝顔写真と翔からのほっぺチューです!!」
「誰に対するご褒美なんだよ!!? お前以外全員男だぞ!!」
「じゃあ女装した翔の寝顔写真とほっぺチュー」
「悪化した!!!」
「ああもうめんどくさーいカード配るからはやく座って!!」
「ぜってぇ勝つ・・・」


(間)


「というわけで一周しました」
「驚きの展開の早さ。まぁいいけどな・・・」
「はいじゃあ時計回りにオープンカードってことで翔どうぞ」
「ん。ハートとダイヤの3、クローバーとハートの5のツーペアだぜ!」
「お、手堅いハンドだね~」
「一周でこれって、俺、意外と運あるかも」
「さてそれはどうでしょう。ってことで次、音也」
「はーい! 俺のはねー、スペードとハートとダイヤの7のスリーカード!」
「お、トリプルセブンズとはやるねぇ。この時点で翔くんすでに最下位です」
「ま、まだ4人いるんだから望みは・・・ってことで真斗」
「とりあえず数は続いているが」
「スペードの4と5、ハートの6、クローバーの7と8のストレート。翔の最下位は不動、と」
「なんなんだよお前ら! じゃあ次那月!」
「はぁい、僕のは全部ハートですよぉ。可愛いですね!」
「これはまたまた。フラッシュとはなっちゃんもやるねぇ」
「・・・・・・はい、レン」
「ごめんねおチビちゃん」
「憐みの視線を送るな」
「俺、昔から運はいいんだよね。ってことでダイヤの8からストレート・フラッシュ」
「ハゲろ!」
「ずっと帽子かぶってるおチビちゃんのほうが可能性は高いよね」
「うううううう」
「ってわけで、いくらなんでもおチビちゃんの寝顔写真はいらないから、明日の昼食ヨロシク」
「くそ・・・なんでお前ら全員こんな運強いわけ・・・? 俺が運ないの・・・?」

「え、ていうかなんでレンが優勝みたいな雰囲気?」
「だってお前、ストレート・フラッシュだぞ?」
「知ってる。ていうか翔は私が勝てない勝負に乗ると思ったの?」
「何それ怖い」
「私、ポーカーで負けたことほとんどないの」
「・・・何それ」
「ってわけで、はいドン」
「わぁ!」
「ロイヤル・ストレート・フラッシュ!?」
「しかもスペードで揃えてくるとはね・・・完敗だ」
「さっきの一周で?」
ちゃんすごーいです!」
「お、おまっ、ディーラーやってたしイカサマじゃねぇの!?」
「だから云ったじゃなーい、文句云わないでねって」
「ぐぬっ」

「でも私もお昼いらないのよね、自分で作るし」
「じゃあ別なものにすっか」
「あ、なら翔のほっぺチューでいいよ。寝顔は見飽きてるから、写真はいらない」
「(見飽きてる・・・?)」
「(授業中ってことか・・・?)」
「はーい質問。ちゃん翔と寝てるの?」
「うーんとね、、音也はちょっと考えてから話すってことをしたほうがいいと思うな! んな訳ねぇだろ
「誤解を招かないよう云っとくと、俺がの部屋でごろごろしながらいつの間にか寝てることがあるからだから。な、後ろで怖い顔してる那月とレン」
「あ、そうだったんですね! ちょっと今僕今夜の晩御飯何にしようか考えてました!」
「ナチュラルに殺人計画立てるのやめてもらえるか?」
「よかった、リューヤさんにあることないこと吹き込む前で」
「さい・・・おま、最悪!! しかもそれじゃも巻き込んでんじゃねぇかよ!?」
「そこはうまくフォローするつもりだったさ」
「どっちにしろ最悪・・・!!!」

「ほら、じゃれてないで勝者にご褒美ご褒美」
「じゃれてねぇ! ・・・最初から勝つのわかってたから乗ったわけか・・・詐欺師め」
「詐欺師じゃなくて強運なだけですぅ」
「俺からしたらどっちもどっちだっつーの。ほれ」
「ん。よし、じゃあ第2ラウンド行ってみようかー?」

「「「「・・・・・・・・・」」」」

「あ、それともやっぱりインディアンポーカーにする?」
「1枚のやつなら簡単だしな」
「・・・何、みんなどうしたの。おーい」
「返事がない。ただの屍のようだ」
「ケアル!」
「せめてホイミだろ!? ゲーム違いすぎるっつーかなんでお前ほんとそういうの詳しいの」
「知り合いが」
「脳内の?」
「違いますぅ妄想じゃありませんー失礼なやつ!」



ぎゃいのぎゃいの。
自分たちを置いてきぼりにして会話を進めると翔を見、おもむろに全員が顔を見合わせて頷いた。
普段はいがみ合っているレンと真斗も、このときばかりは同じことを思っていた。
いまいち何を考えているかわかりにくい那月と音也も同じである。

あほらしい。

結局はと翔の仲の良さを見せつけられただけだった―――・・・。

しかも嫉妬するよりもちょっと癒されてしまった自分たちに、僅かばかり罪悪感と云うか嫌悪感と云うか、いっそ背徳的な何かを感じてしまった4人であった。

お前らホント仲良いな。





ほっぺにチューもやぶさかではない関係。きっと普通にチューも可ですよ。ただしLoveではなくLikeです。あくまで
恐ろしいまでに強運なさんと、普通なのに周りが運強すぎるから不運に見える翔くん。でもの親友ポジを不動のものにしてる時点で不運ではないですね(笑)
みんないると会話が楽しいなー(笑)


20120802

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